A. 何をしているのかな、どういう会社なのだろう、どこの国かななどなど
B. きれいだな〜 あるいはなんていう花だろうとかこれは〜という花だななど
C. おお〜きれいな風景だ
何が言いたいかというと、Aのように分析的に意識を使うのを「能動的集中」といい、Cのように感動するとか、思わず見とれるという意識のありかたを「受動的集中」といいます。つまり、何かをどうこうしようとしているわけではないが、そこに意識が集中し、雑念はなくなる。このような写真では実感が薄いと思いますが、芸術作品、すばらしい風景、思いがけない喜び体験等の時、心はその対象にしっかり釘付けになりますが、疲れることはなくむしろ元気をもらったような気がしませんか。
また、そういう状態がしばらく続いた時、なにやら夢見心地な普段とは異なる意識状態になることがありますね。それを変性意識状態といいます。
能動的集中はエネルギー消費的で、受動的集中はエネルギー蓄積的といわれています。そして通常のわれわれの営み、特に仕事や勉強は能動的集中を強いられる行為なのです。それだけでは疲れてしまうので、多くの人は、小難しいこと抜きに、適当にさぼったり、無駄話をしたり、お酒を飲んだり、秘められた趣味に没頭したりしてバランスをとっているのです。そういうことが苦手、下手な人はエネルギーを使いすぎてストレス病にはまりやすいので、意識的に何か工夫する必要がでてきます。
瞑想法を中心とする東洋的アプローチはそれを形という意識的な行為からはいることで、意識の深いところに影響を与えるわけです。自律訓練法も西洋的瞑想法と言ってもよいかもしれませんが、形を利用して、そういう意識状態に入りやすくなる練習をするわけです。

