摂食障害とは「食べ物を摂取することを中心とした「考え」及び「行動」が極端に偏ってしまう病気」です。「食べる」ということは基本的欲求であり、通常は考えてすることではありません。ですから、本人も周囲の人たちも、それが病気であるということになかなか気付きません。しかし、この状態が続くと体に深刻な異常をきたします。

 原因については様々なことが書物やマスコミによって報道されています。よく言われるのは、本人の性格や体質、家族関係、生育環境、社会的ストレス、やせを賛美する社会、女性の性役割の混乱など、そしてそれらすべてが絡み合って病気が発症するということです。

 原因追及も大切ではありますが、まずは食行動の異常によってきたした身体的異常を改善すること、最低限必要な食事摂取ができるような食生活を身につけることが先決でしょう。そのためには、本疾患に関わる本人、家族、その他の協力者の方々が、正しい理解をもち、協力して治療に取り組むことが大切です。

 そこで、食生活の改善というテーマに協力して取り組むために必要な知識をまとめてお伝えしたいと思います。

以下の項目の詳しい内容はPDFファイルで提示してあります。
表示にはAcrobat Readerが必要です。

目次

T.摂食障害ってどんな病気?

1.摂食障害にともなう精神・行動の症状

2.摂食障害の診断基準(DSM−W)

U.摂食障害になると・・・

1.身体的変化

2.心の変化

3.摂食障害者に見られる典型的な食事摂取パターン
       拒食症    過食症

V.食事カロリーと体重の関係ってどんなもの?

1.標準体重

2.摂取カロリーと体重について

W.食事療法を始めると・・・

1.食事療法開始時に見られる身体症状

2.食事療法を始めた後の、行動上の問題

X.回復のために−家族・友人の方々の協力

1.回復者の食事摂取パターンの例